パクチニスト必見!!行方市パクチー生産の裏側

アバターby:鹿行ナビ

笑顔いっぱいでパクチーを生産している沼里一男さん(左)と野原浩さん(右)

なめがたのシャンサイとは…?

肥沃な大地においしい野菜や果物が育つ行方市で、パクチーの生産が大きな注目を集めています。全国に広がるパクチーブームの先駆けとして、2003年頃から生産をスタート。全国でもトップクラスの生産地となりました。春の田園風景のなか、ハウス栽培の現場を訪ねました。
※JAなめがたでは、シャンサイの名前で販売しています。

「パクチー」と聞いて、どんなイメージを持ちますか? タイやベトナム料理に代表されるちょっと刺激的な料理を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。パクチー独特の風味に食欲が刺激される人、「ちょっと苦手」といった表情を見せる人、好き嫌いがはっきり分かれる食材かもしれません。パクチーはシャンサイ(香菜)、コリアンダー(英語)とも呼ばれ、全国でファンが急増中! 今、大注目の食材です。

行方市でパクチーの生産が始まったのは2003年頃。水菜も生産するJAなめがた葉物部長の沼里一男さんは「近年、若い女性の間で人気が広まりました。こんなに生産量が増えるとは正直予想していませんでした」と、ブームの到来に驚きの表情を隠せません。現在、15軒の農家で栽培されていて、作付け面積は13ヘクタール。出荷量は69トンを超えて、2017年には販売高が1億円を突破しました。

パクチーは葉も茎も根も、同じ味で食べることができます!

「パクチーの魅力はなんといっても、独特の香りです。採れたてのパクチーは葉がキラキラしていて、やわらかい香りが食欲をそそります。新鮮だったら、サラダで食べるのがオススメ。水菜と塩昆布と和えるだけ。パクチーの風味を存分に味わってください」と沼里さん。

ハウスのなかは、パクチーがぎっしり! 新鮮な香りに包まれています

「シャキシャキした食感と、くせになる香り」と魅力を語るのは、同じくパクチーを生産している野原浩さん。「1年を通して生産できるので、季節を問わずおいしいパクチーを食べることができます。生産にかかる日数は45~90日ぐらい。夏場は生育がいいのですが、高温には弱い野菜なので注意も必要です。根まで食べられるので、てんぷらにしてもおいしいですよ」

パクチーの人気の秘密は、ビタミン類やカリウム、ベータカロテン、鉄分など栄養素が豊富なこと、さらにデトックス効果もあるといわれて、健康食としても注目を集めています。茨城県でも2018年2月、行方市のシャンサイ(パクチー)を県の銘柄産地に指定して、さらなる品質向上に力を入れています。

「これからも香りにこだわって、高品質のパクチーを生産していきます!」と沼里さん。地元スーパーはもちろん、なめがたファーマーズヴィレッジでも販売されていることがあるそうです。関東周辺で発売されているパクチーは行方産がほとんどということで、遠方の方も、ぜひお試しください!

のどかな田園風景のなか、ビニールハウスが広がっていたら、そこでパクチーを栽培しています

行方市・なめがた食彩マーケット会議主催の
『第2回行方レシピコンテスト』で最優秀賞を受賞した
パクチー&アボガドバターのサラダブルスケッタ&サンドウィッチ
(山口悦子さん)をご紹介します!

【材料】
〈パクチー&アボカドバター〉
パクチー……………….. 10g
(アボカドバター用)
パクチー彩り葉用……… 適量・数枚別に用意します
アボカド……………….. 2分の1個
にんにく……………….. 大さじ1
塩………………………. 少々
〈卵サラダ〉
卵………………………. 2個
マヨネーズ…………….. 30ml
牛乳……………………. 小さじ1
フランスパン………….. 1cmぐらいの厚さを12切れ分
粒マスタード………….. 大さじ1
海老……………………. 2尾
ロースハム…………….. 1枚
生ハム…………………. 2枚
リーフレタス………….. 2枚
紫キャベツの千切り…… 大さじ3
かいわれ大根………….. 直径2cm幅を1カット
ブロッコリースプラウト 直径2cm幅を1カット
ブラックオリーブ……… 1個
ミニトマト…………….. 3個
(具材はお好みの材料を挟んでください)

【作り方】
①ブルスケッタの場合はフランスパンを1cmの厚さにカットします。サンドウィッチの場合は、下まで切り落とさず、1cm手前でナイフをとめてカットしていきます。
②〈パクチー&アボカドバター作り〉フードプロセッサーに角切りしたアボカド、刻んだパクチー、粗みじん切りにしたニンニク、オリーブオイル、塩を入れて、かくはんします(なめらかな状態になったら完成)。
③鍋に湯を沸かし、海老の背わたを取り、殻をむいたら、半分にスライスします。沸騰したら火をとめて、海老を入れて1~2分ほど置くと加熱で海老が丸くなります。ザルにあげて粗熱を取りのぞきます。
④〈卵サラダ作り〉ゆで卵を作り、マヨネーズと牛乳を混ぜ合わせます。
⑤ロースハム、生ハムは盛りつけやすい形にカットします。紫キャベツは千切りし、リーフレタスも盛りつけやすい形にカットします。ブラックオリーブはスライスし、かいわれ大根やブロッコリースプラウトも適度な大きさにカットします。
⑥ブルスケッタの場合はカットしたパンに、サンドウィッチの場合はパンの間にパクチー&アボカドバター、粒マスタード、卵サラダの順に塗ります。③の海老や、⑤の具材を盛りつけ、最後にパクチーの葉で彩ったら完成です。

(この記事は月刊アントラーズフリークスのホームタウン浪漫紀行に加筆修正を加えて掲載しています)


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