前回はこちら
ほっとした朝食
連日の屋外でのリモートワークはなかなか体力を使うようで、体が少々疲れている感じがする。
少し遅れて起きてきた夫がホットケーキを作りはじめる。
この滞在中は鹿嶋市で買った地元の食材で朝ごはんをつくろう!と言っていたけれど、これは紛れもなく流山から持ち込んだホットケーキミックスだ。
夫のこういうところにいつもほっとする。
私も自分で決めたルールに苦しくならないよう、無理せず過ごそう。
StayRokkoの二階がおしゃれだった件
今日の午前中は屋内で仕事をしようと計画していた。
気分転換のためにリビングではなくコワーキングオフィスの利用を考えていたけれど、
すーちゃんが「今は他のお客さんもいらっしゃいませんしStayRokko(宿泊している民泊施設)の2階を使ってみますか?」と提案してくれた。
移動せずに気分転換できるのは嬉しい!
コワーキングオフィス代も浮いた・・・!(コワーキングスペースも1時間100円と破格だったが!)
遠慮なく使わせてもらうことにした。
2階に移動して、胸が弾む。
私たちが過ごしている1階とはガラッとイメージが変わる・・・!(1階がどうというわけではなく、とにかく全然コンセプトが違うのだ)
2階には洋室の部屋がいくつかあり(2段ベット×4つの8人部屋もある)、
談話スペースにはプロジェクターまで用意されている。
早速ここで仕事をすることにした。せっかくお洒落な空間なんだから、さっさと着替えてシャキッと仕事することにする。
が、あまりにもポカポカしていてソファーで少し眠ってしまった。
外から散歩中の園児の声がかすかに聞こえてきて、これがまた心地よい。
まったり集中できる感じだ。(眠っておいて何を言うだが)
夫の意気込み
私が仕事中(もはや昼寝中)、夫と子どもは車で少し行ったところにあるストリートバスケットのコートがある公園へお出かけ。
車に入るか心配したほどの大荷物の中に、空気がパンパンに入ったバスケットボールやバスケウェアをちゃっかり入れ込んでいる夫に、この滞在中に自分の好きなことを存分に楽しんでやろうという意気込みを感じた。
プロジェクターで家族会議
夫と子どもが帰ってきた後は、せっかくなのでプロジェクターを使って2階で家族会議を。
議題は「つぎはどこにいく?」だ。
・友達のばあばがどんな顔をしているか見たいから愛知
・ストリートバスケットゴールがあるところ
・海鮮が安くて美味しいところ
・ハンバーガーが美味しいところ
・唐揚げが美味しいところ
・寿司や焼き肉が好き放題食べれるところ
ふわっとした意見が沢山出てきた。
後半の意見にいたっては、お昼時にやるとこうなるんだろうな、という良い勉強になった。
漁師小屋で嬉しいお昼
はらぺこだということがわかったところで、お昼にする。
お昼は、またもやすーちゃんおすすめの【漁師小屋】で浜焼きと漁師定食を。
鹿嶋滞在2回目の外食だ。
(浜焼きがずっと食べたくて、すーちゃんに教えてもらったのだ)
たまたまかいつもなのか、おそらく定食には含まれていない子どもの分のご飯やあら汁のサービスと、私たち夫婦には牡蠣のサービスが。
美味しいし、リーズナブルだし、店員さんの気遣いがとても嬉しい。
「私ね、そろそろ千葉に帰っちゃうんだよ」と寂しそうに言う娘に
「いつでも帰ってくるんだよ」と店員さんたちがしゃがみこんで言ってくれる。
例の公園でリモートワークして遊んで
お腹がいっぱいになったら、公園へ。
例の、夫が尾てい骨を擦りむき、私はお尻が熱くなったローラー滑り台がある「はまなす公園」だ。
私は切り株で仕事を少し進め、夫と子どもはひと遊び。
疲れているかも、と思っていたけれど、やはり外に出て少しひんやりした空気に触れると気持ちがシャンとする。
公園から海を見ていたら疲れも癒えていった。
ひんやりした固い椅子に座り、寒い空気の中、背中を丸めて仕事をする私。
夫が撮影した写真を見て、そりゃ疲れるわ、と笑えて来た。
屋外でのリモートワークは、特に冬はほどほどにしようと誓う。
無理に外で仕事をしようとは思っていないのだけれど、家族と一緒だと外ですることが必須になってくるように思う。
ほどほどにしながらも、疲れにくい公園ワークをゆっくり見つけてみたい。
ひと段落し、私も遊ぶ。
息子と一緒に滑り台から戻ってくると、先ほどまで私が仕事をしていた切り株で夫と娘が話し込んでいた。
寒かったけど、外で仕事して良かったなと思う。
私が今日家の中だけで働き、夫と子どもたちだけが公園にいたらこんな光景は見れなかった。
特別な観光地じゃないことが、暮らしについて考える時間を増やし、暮らす旅を楽しくさせているのかもしれない
朝昼夜と境目なく家で仕事をしていた時は、子どもとの遊びの時間は「子どものために自分の時間をつかっている」というような感覚が正直あった。
時間が奪われていくような感覚さえあった。
ここ数日は、自分の時間も、子どもとの時間も、夫婦の時間も、仕事の時間も、一日の時間を何にどれくらい使っているかとか、時間がもったいないとか、早く寝ようよとか、早く起きてよとか、そういう感覚は全くなかった。
かといってこの滞在は特別な時間なんだしたまにはいいよね、とか、なるべく怒らないようにしよう、とかでもなくて。
暮らす旅は、特別な観光地などではない地域のほうが感じることが多いのかもしれない。
なんて思いながら寒いから帰ることにする。
夜は昨日の残りの鍋に、これまたまだ残っている野菜を足す。
りんごと柿も食べてしまおう。
そろそろ流山に帰る。
「帰らない!流山と鹿嶋のどっちにも住む」と娘は泣く。
どさくさに紛れて息子も「消防車ほしい!」と泣く。
夫も「消防車はいらないけれど、大きな車が欲しい」と共感している。
私も欲しいものなら沢山ある。
寒いからお風呂に入ってからまた色々考えよう。
つづく
渡部 直子
ありの幅を広げる企画オフィス「ある意味」の代表。書き込み式フリーペーパー「ママの大事なノート」編集長。「欲しがりません、好感度」の会を不定期開催。育休中に初対面のおじさんとM-1出場(もちろん敗退)。主夫の夫と子ども2人の家族4人で、帰れる場所を増やすような「暮らす旅」を実験中。