リピーター続出!一度は体験してみたい鹿島神宮大寒禊

アバターby:鹿行ナビ

真冬の風物詩ともいえる鹿島神宮の「大寒禊」。精神の浄化を求めて、あえて一年で最も寒いといわれる大寒の時期に、多くの人が御手洗池で身と心を清めます。

ふんどし一枚で真冬の御手洗池に体を入れて、身と心を清める。そんな、見ているだけで、寒さが伝わってくるような行事が、一年でも最も寒い大寒の時期に行われます。近年は参加希望者が増加して、約200名の定員もすぐに埋まってしまうそうです。見学者も多く、メディアでも多く取り上げられるようになり、真冬の風物詩となっています。

参加者は8:30に集合、9:30に全員で本宮を参拝します

禊とは、神聖な霊泉の力を借りて、れを落とす神道の重要な行為です。冬だけでなく、一年を通して行われるのですが、大寒禊に参加した人は「とても寒かったけど、心が清められた」と感じるそうで、この時期の禊は身も心も引き締まるすばらしい経験になるようです。

「毎年禊をしないとすっきりしないというリピーターもたくさんいるんです」との中嶋勇人さん。20歳ぐらいから70歳を超える高齢の方まで、男女問わず元気に参加しています。「気温が5度以下になることも多いのですが、水温は10度ほどあるので、池の中のほうが温かいんですよ」と経験談を語ってくれました。

男性は白ふんどしに鉢巻き、女性は白衣に鉢巻きというスタイルで参加します。禊の前には、御手洗池の前で神職の先導に従って「行事」と呼ばれる準備運動を行います。身も心も整ったら、「エーイッ」という掛け声とともに水の中へ。約10分間、参加者全員で 「大祓詞」 を奏上します。

道彦神職の先導により「大祓詞」を奏上します

池から上がった後の寒さは、どんなに気合を入れていても震えるほど。終了証を受け取って、その後でふるまわれる御神酒が体を優しく温めてくれます。

2660年以上の歴史がある鹿島神宮ですが、昔は鹿島神宮駅付近まで北浦が広がっていて、その船着き場から御手洗池までが表参道となっていたそうです。御手洗池は手水舎と同様、参拝前に身を清める場所。「御手洗」の名前の由来も、手を洗って清めたことにあるそうです。ぜひ今度の大寒禊を見学して、チャレンジしてみませんか?

鹿島神宮参拝 ワンポイントアドバイス

御手洗池(みたらしいけ)

降水量が少ない時期でも枯れることがない清涼な湧水を求めて、多くの人が訪れます。「大人が入っても子どもが入っても、水面が胸を超えることがない」という言い伝えは、鹿島神宮七不思議の一つです。

(この記事は月刊アントラーズフリークスのホームタウン浪漫紀行に加筆修正を加えて掲載しています)


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