サイクリングイベント「鹿八」って知ってる?

鹿嶋市地域おこし協力隊by:鹿嶋市地域おこし協力隊

鹿八(しかはち)とは?

7日間かけて800㎞走るサイクリングイベント「ツール・ド・東日本 鹿嶋 to 八戸800km」のことで、通称「鹿八(しかはち)」の愛称で親しまれています。2014年に始まって以来、毎年GWに、茨城県鹿嶋市の鹿島神宮から福島・宮城・岩手を経由し、青森県八戸市の蕪嶋(かぶしま)神社を目指します!

なぜ鹿嶋から八戸なの?

鹿八実行委員長である岡田さんにお話を伺うと、ベースは10年前に参加したオーストラリアのサイクリングイベントであることがわかりました。

きっかけはオーストラリアのサイクリングイベント

「ケアンズ to カルンバ」という780㎞をキャンプしながら7日間で巡るサイクリングイベントは、PTAが無線授業をする子供たちに無線機を買ってあげる費用を捻出する為に誕生したそうで、この当時で既に25年ほど開催し、トータルで300人参加し1000万円のお金を集めていたそうです。今では、子供病院や学校、先住民の子供たちに自転車をプレゼントしているとか…。

サイクリングだけでなく、毎晩催し物が行われたようで、「楽しく、お金も集めてしまうサイクリングイベントを日本で開催したい!」「場所は東日本大震災のあった東北地方を中心に!」と考え、距離も期間も真似るところからスタートしたそうです。

鹿嶋から八戸までのルート「鹿八」の完成

被災地マップをみると鹿嶋から八戸が約800㎞、岡田さんの友人の親戚が当時の鹿嶋市の市長だった(!)ということにも縁を感じ、スタートを鹿嶋市に決定したとのこと。

スタートの鹿島神宮が、旅立つ際に道中の無事を祈願する「鹿島立ち」の地であること、鹿島の神様が地震を起こす大ナマズをおさえつけていることを知ったのはスタート地点を決めた後だったそう。何かに導かれたのかもしれませんね。

ちなみに参加者から1万円ずつ寄付を募った鹿八イベントを、過去数回実施したことも…。被災地の中学生、合計34名を日豪ジュニアプロジェクトを通じ、オーストラリア メルボルンに招待しました。

800㎞はどんなルートなの?

「鹿八」に興味を持ち始めた方のために、コースをご紹介します♪

第1ステージ

鹿島神宮(茨城県鹿嶋市) → 鉾田市 → 大洗町 → ひたちなか市 → 東海村 → 日立市 / 走行距離:104km 獲得標高:617m

第2ステージ

日立市 → 高萩市 → 北茨城市 → いわき市 → 広野町 → 楢葉町 → 富岡町 / 走行距離:120.5km 獲得標高:1,552m

第3ステージ

富岡から浪江まで電車で移動。浪江町からスタートします。

浪江町 → 南相馬市 → 相馬市 → 新地町 → 山元町 → 亘理町 → 岩沼市 → 名取市 → 仙台市 → 多賀城市 → 塩竈市 → 利府町 → 松島町 → 東松島市 → 石巻市 / 走行距離:162.9km 獲得標高:1,217m

第4ステージ

石巻市 → 登米市 → 気仙沼市 / 走行距離:81.6km 獲得標高:1,482m

第5ステージ

気仙沼市 → 陸前高田市 → 住田町 → 大船渡市 → 釜石市 / 走行距離:86.1km 獲得標高:1,355m

第6ステージ ※ルートAもしくはBを選択

【ルートA】釜石市 → 大槌町 → 山田町 → 宮古市 → 岩泉町 → 田野畑村 → 普代村 → 野田村 → 久慈市 / 走行距離:164.8km 獲得標高:2,929m

【ルートB】釜石市 → 大槌町 → 山田町(津軽石駅〜陸中野田駅を輪行)→ 野田村 → 久慈市 / 走行距離:75km 獲得標高:1,294m

第7ステージ

久慈市 → 洋野町 → 階上町 → 八戸市 / 走行距離:66.1km 獲得標高:888m

コースは今年から変更

監修としてコース選定に携わった「奥武蔵自転車旅行社」の則包さんに話を伺いました。交通量の多い国道メインのコースから、交通量の少ない道をメインにしたそうです。それにはこんな理由がありました…。

  1. 自転車初心者は交通量の多い道が怖いので、安心安全な道を走って、自信をつけてもらい、自転車を長く続けてほしい
  2. 地形に逆らわず、自然に曲がっている古い道は身体に優しく、風の通り道でもあり気持ちいい
  3. 幹線道路では味わえない、生活感のある道を通ることで「旅感」がより一層深まる
  4. 多少辛いパートがあっても、またきっと癒しの時間が現れると信じてもらえるようなコースにしたい
  5. 今後増やしていきたい外国人旅行者にもアピールできると思う

確かに…自転車初心者の私にとって、特に「1」の理由は重要です!それに生活感のある道は、地元の人の日常が垣間見れて楽しいんですよね♪外国人にもそういった道は確かに人気なので、コース変更の理由に納得です。

挑戦は1ステージから可能♪

ここまで読んできて「楽しそうなイベントだけど、800㎞走破なんて無理…」と思った方へ朗報です!お好きな1ステージから申込みが可能です。ガイドによる先導付のプランも選べますよ♪

「鹿島立ち」を体験できる第1ステージのみ、日本三景の松島が臨める第3ステージのみ、もしくは前半の3ステージのみ…など、お好みのステージだけの参加も大歓迎です!しかも、サポートカーが伴走してくれるので、サイクリング中に不要な荷物は預かってもらえます。怪我など万が一の時も安心です♪

「鹿八」今後の目標は?

鹿八実行委員長 岡田さんに今後の目標を伺うと・・・

  1. 「ケアンズtoカルンバ」と「鹿八」の参加者が行き来出来るようにすること。
  2. 世界中のサイクリストが参加してくれるイベントにすること。

と、お話ししてくださいました。「鹿八」を300人規模のイベントにして、毎年外国人が東北地方を自転車で走れば、マスコミもとりあげるし、参加者も復興の様子を自分たちの国に発信してくれる。鹿八の目的は「①震災を風化させない ②経済的効果 ③参加者同志の交流」であることも教えていただきました。

そして今は、鹿八プレイベントとして東京から鹿嶋へのサイクリングイベントも検討しているそうです!!(東京出身の私としては、そちらのイベントにも興味あり…笑)

最後に岡田さんからひとこと

あれから11年、震災の記憶を決して風化させないという思いも新たに、より一層、きめ細やかな対応と、奥武蔵自転車旅行社監修による安全で走りやすいルートで、これまでとは一味違ったロングライド体験をお約束します。きっと一生の思い出に残る自転車旅となることでしょう。

サイクリストの皆様、来年のGWはぜひ「鹿八」にご参加ください♪皆様のご参加をお待ちしております。

「鹿八」の詳細はこちらをクリック


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