神栖市はピーマンの生産量が日本一! 温暖な気候、水はけのいい砂地はピーマンの栽培にぴったりで、昭和24年ごろから生産がスタートしました。ビタミンCなど、栄養もたっぷり! 鮮やかな緑色のピーマンを求めて、初夏の神栖を訪ねました。
鹿嶋や潮来方面から、セントラルホテルを越えて、国道124号線を波崎方面へと車を走らせると、高い建物もなくなり、空が広く感じられてきます。北東から南西へ広がる逆三角形が神栖市の特徴で、北東の工場地帯を過ぎると、次第にピーマンを栽培するビニールハウスが見られるようになります。
「朝とれたてのピーマンをその日のうちに出荷しているので、関東近県のスーパーで販売されている茨城県産のピーマンは、新鮮でおいしさも地元のままですよ。ホームタウン自慢の味を、ぜひ皆さんの住んでいる街でも楽しんでください」と、ピーマンへの愛情たっぷりに話してくれたのは、JAしおさい青果物生産部会長の山中雅典さん。宮崎、高知を抜き日本一の生産量となった茨城県のピーマンですが、その約87%が神栖や鹿嶋で生産されていると教えてくれました。
JAしおさい営農経済部営農振興課の原慎一さんに、おいしいピーマンの見分け方を聞くと、「色つや、形がいいピーマンがオススメです。神栖のピーマンは大きくて、苦みも少ない。砂地や潮風、昼と夜の寒暖差などの気候が、おいしさに影響しているようです」と教えてくれました。有機肥料にもこだわる神栖のピーマンは、茨城県から「特別栽培農産物」にも認定されていて、市場でも高く評価され人気の商品となっています。
オススメの食べ方は、「シンプルにピーマンの丸焼きが最高!」と山中さん。アントラーズの「ホームタウンデイズ神栖の日」で試食された方も多いかもしれませんが、切り込みなどを入れずに、オーブンなどで少し表面に焦げ目がついてやわらかくなるまで焼くのがコツ。かつお節としょうゆをかければ、種もワタも気にせずに、丸ごとおいしくいただくことができます。「ビールのつまみはこれで十分。僕は10個ぐらいパクパクっと食べますよ」と山中さん。先日、茨城県知事を表敬訪問したときも、丸焼きが大好評で、「今後、おいしい食べ方として広めていきたい」と力が入っていました。
実際にピーマンを生産されている田谷千春さんにハウスを案内していただくと、ピカピカの緑が色鮮やかなピーマンが、出荷は今かと育っていました。田谷さんは、20年ほど前、23年間勤めた会社を辞めて、一からピーマン作りを学びながら、おいしさを追求してきたそうです。「今年は豊作です!」と笑顔を見せてくれました。
年に2回作れるピーマンは、時期をずらすこともできるので、通年で食べられる食材ですが、旬といえば夏。夏バテ予防、血液サラサラ、生活習慣病の予防にも効果があるといわれています。今年の夏は、神栖の風土を感じながら、ピーマンを丸かじりしませんか?
とっても簡単! ピーマンレシピ
ピーマンの塩こんぶあえ
【材料 4人分】
ピーマン……4個
赤ピーマン……1個
塩こんぶ……15g
【作り方】
1 ピーマンは縦半分に切ってへたと種を取り、縦に千切りにする。
2 耐熱容器に1を入れて軽くラップをし、電子レンジ(500W)で約3分加熱する。塩こんぶを加えて混ぜ、器に盛る。
Point
刻んであえるだけ。簡単調理でおいしくたくさん食べられます!
ピーマンのおひたし
【材料 3・4人分】
ピーマン……7~8個
かつお節……適宜
しょうゆ、または麺つゆ……適量
【作り方】
1 ピーマンは縦半分に切って種を取り、さっとゆでて水にさらし、細切りにする。
2 1を器に盛ってかつお節をのせ、好みでしょうゆ、または麺つゆをかける。
Point
冷蔵庫で冷やすとさらにおいしく食べられます!
(この記事は月刊アントラーズフリークスのホームタウン浪漫紀行に加筆修正を加えて掲載しています)